BOOK1

□発火熱度
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「ばっんばんばんバ〜ン♪
俺の名前はバーン様〜♪
赤いチューリップがチャームポイント〜みんな俺の炎で焼き尽くしてやる〜♪ばんばんばんバッバッバッバーンっ♪」


異様にむしゃくしゃしたから、キャラぶち壊しのマイソングを歌いながらシャワー室のドアを開けようとした。

と、


「…?」

既に中から聴こえるシャワーの音。

先客だと…?
いや…まて。
ここは俺とグランとガゼルしか使う事が許されない特別なシャワー室だぞ。

ガゼルは確かまだ練習しているハズ。

グランか?


…………………。


汗が流れた。
“マイソング聴かれたカモ”
…絶対馬鹿にされる。


本当に今日は何なんだ。

厄日か…。


「グラン。は…入るぞっ!」

馬鹿にしたきゃ馬鹿にすればいいさっ俺のマイソングカッコイイだろっ!!!
開き直って勢いよくシャワー室のドアを開けた。


バンッ。
「うわあっ!?ばっバーン!!!」


「…は?」


グランじゃない。
目の前にいたのは、


「えっ円堂!!」


シーンと静まったシャワー室にはシャワーの音と、真っ青のチューリップ。

「よ…ようバーン…いきなりだったから驚いた…。ごめんな」

「あ、あぁ………………」


取り敢えず、心を落ち着かせシャワー室に入った。


「何でお前がこんな所にいんだよ。」


円堂は当たり前だが裸だ。
不覚にもドキドキしてしまい顔が見れない。


「ヒロトがここ使えって言ったからさ…、
ちょっと借りたんだ。」

「グランだぁ?」

ドキドキとしたピュアなピンク色のハートが釘で打ち抜かれた気がした。

「またアイツかよ…。」


ヒロトヒロトってウゼェんだよ
またグランかよ。


何でグラン何だよ。


何で俺じゃない。


「やっぱヒロト優しいよなーっ着替え貸してくれたんだぜ」

「…………………。」



そんな事。俺だって…


「てめぇ…グランと何してたんだよ…。」

「………いやー、普通にサッカーやってたぜ」

その時俺は、円堂の頬が一瞬色づくのを見逃さなかった。

横を向いた時にチラリと見えた
赤い跡。


「……………ふざけんなっ」

嘘つくんじゃねぇっ。
アイツとヤってたんだろ?


パシャッと思いきり円堂の顔にシャワーをかけた。



「なっ…!何すんだよっ」



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