Novel
□Reversible love 1 ー思わぬ出会いー
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1 ー思わぬ出会いー
(梓side)
(キーンコーンカーンコーン…)
三時間目の数学が終わって、各々が席を立ち始めたので私も席を立とうとした。
だが、友達の声がしてやめた。
「梓さん、ごめんさっきの数学のノート見せてほしいんだけど」
「良いよ。私ので良ければ」
私は言われたまま友達に数学のノートを差し出した。
「ありがとう、凄く助かるよ!放課後までに返すね!」
彼女は「また後でね」と言って自分の席へと戻って行った。
・・・貸すのは良いけど、なるべく早く返してほしいところだ。
普段しっかり授業を聞いていれば問題ない筈なのに、何で理解出来ないんだろう?
正直私は、自他共に認めるくらい頭が良い。
でも、完璧すぎるのは周りからの反応が良くないから、少しは分からない振りをして周りからの共感を得たりしている。
このクラスになって3ヶ月経ったけど、何とかバレずに過ごしている。
おかげで、クラスの皆や先生達とは楽しく過ごせている。