†story†
□TURN06
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エミリアとのデュエルから2日たって今日は日曜日、デュエルアカデミアはお休みだ。
真規は休み暇そうにレッド寮横の岩場で釣りをしていた。
真規「あ〜あ、忙し忙し・・・」
そう言い真規は死んだ魚のような目をして暇そうに竿を掴んでいた。
本当にこんな釣りかたで魚が連れるのか?。
真規「やっぱエサが鼻クソじゃダメなのか・・・」
真規はめんどくさそうに鼻クソをホジりながら呟いていた。
おそらく鼻クソがエサじゃ魚どころか苔1匹釣れないだろう・・・。
苔って連れるのか(笑)。
が、その時。
真規「うおぉっ、何かかかったぞ」
真規はいきなり引っ張られた竿を強く掴み力いっぱい引っ張り返した。
{バシャン}
そして真規の竿に引っ掛かったと思われる魚が跳び跳ねた。
何とかかかった魚はとても大きく、カジキ鮪だった。
真規「うぉ、カジキ鮪だ。絶対捕まえてやるぜコノヤロォー」
そう言い真規思いっきり竿を引いた。
{バシャシャ}
カジキ鮪も真規に負けじとばかりに必死に真規と逆方向に泳ぐ。
そしてそこにカードから阿児が飛び出してきた。
阿児『おおおっきい魚だね〜。真規頑張れ』
そう言い阿児はポンポンを持って真規を応援していた。
真規「ヘン、任せろってんだコノヤロォー」
そう言い真規は両足も使って竿を引っ張った。
真規「あれ?、待てよ・・・両足使ったらどうやって立つんだ?」
{バシャン}
するとカジキ鮪はスキありとばかりに真規を引っ張った。
真規「おわわぁあぁ」
真規は前にずっ転け、そのままカジキ鮪に引っ張られた。
阿児『バカ真規、足で釣り竿掴もうとする奴が何処にいるんだよ』
阿児は真規に突っ込みをした。
真規「ぬわぁあぁ〜」
{ドボォォン}
真規はそのままカジキ鮪に引っ張られ、しまいには海に引き摺りこまれた。
阿児『バカ真規、私もう疲れたよ・・・』
阿児は真規に呆れカードに戻っていった。
真規は海に引き摺りこまれたが、デッキケースを岩場に置き去りにした為、デッキはビショビショにならずにすんだ。
そして哀れな真規は放っておき、他の仲間達は何をしているのか?。
レッド寮ではヨシキと十代が真規の部屋(元十代の部屋)でPSPをしていた。
やっていたゲームは『遊戯王5D'sタッグフォース4』だった。
十代「うおっ、ヨシキやるな。俺負けそうだぜ」
十代はゲームで負けているらしく焦っていた。
ヨシキ「ヘッヘヘ噂のヨシキ様はこのゲームをやりつくしてるからな」
ヨシキは自慢気に言っていた。
要するに暇人って事だろう。
ヨシキ「よっしゃそこで攻撃だ」
ヨシキはどうやらゲーム内で十代にダイレクトアタックを決めたようだ。
十代「うわぁヤッベLPが100しか残ってねー」
十代はPSPの画面に顔を近付けながら焦っていた。
ユベル『バカ、ゲームだからと言って油断しているから』
大徳寺『ニャ〜、油断は禁物なんだニャ〜』
ユベルと大徳寺は十代のゲームを覗きこみながら厳しく評価していた。
ヨシキ「ハッハハこれでトドメだぜ魔法発動『ファイヤー・ボール』」
そう言いヨシキはPSPの○ボタンを連打していた。
十代「マジ・・・うわぁあぁ負けた」
そう言い十代はPSPを持ったまま仰向けに寝転んだ。
ヨシキ「ハッハハ見たか十代、これが噂のヨシキの力だ」
そう言いヨシキはバク転をしてからガッツポーズをした。
しかしバク転したさいに足の小指をベッドに打ち付けたらしく歯を食い芝って蹲っていた。
十代「あー、何で負けちまったんだよ」
十代は仰向けになったまま足をバタバタさせながら言っていた。
ユベル『全く・・・君はカードでのデュエルはまあまあなのにゲームのデュエルは全然ダメなんだね』
ユベルは冷めた目で十代を見ながら言った。
十代「何だよユベルそんな言い方ないだろ〜」
十代はまた足をバタバタしていた。
十代「よーしヨシキもう1回デュエルだ」
十代はPSPをヨシキの方に向けてPSPでのデュエルを申し込んだ。
ヨシキ「ハッハハ何度でもやってやるぜ・・・そして全て勝ち続けてやるぜ」
ヨシキは余裕の笑いをしながら十代のデュエルを受けるだった。
十代「よーし次は負けねーぜ」
そう言い十代はPSPを構えた。
大徳寺『十代君は、相変わらず負けず嫌いなんだニャ〜』
ユベル『フン、世話がやける子だよ十代は・・・』
ユベルは十代にちょっと呆れていた。
そしてヨシキと十代の下らぬ白熱したデュエルはまだまだ続くのだった。
そして『紘ちゃんはいらない子』の紘一は、お気に入りのイエロー寮の屋根で仰向けになり雲を眺めていた。
紘一「ふぅ〜、雲は言いな自由で・・・」
紘一は何かを思い詰めた目で雲を見ながらため息をついた。
{シュカッ}
そして紘一はデッキケースに手を伸ばしデッキを取り出した。
紘一「そういや俺、前のヨシキとの実技の授業で引き分けになったんだっけな・・・」
そう言い紘一は手のひらでデッキを広げていた。
紘一「過去に戻れれば・・・いいのにな・・・」
そう言い紘一は寂しそうな目をしてデッキを屋根の上に置き、目を閉じた。
そして紘一は、ある思いを秘めたまま深い眠りに入るのだった・・・