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□X'mas ver.拍手
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〜ノイトラVer.〜
白い粉雪が深々と舞い落ち、静寂な闇の住宅街であちこちで色鮮やかなイルミネーションが光り輝く。温かい照明の落ちた部屋。貴方はすやすやとふかふかなベッドの中で安眠する。

「テスラ、これで本当にいいのか?」
「ええ、間違いありませんよノイトラ様。」

外から複数の声が聞こえる。
尊大そうな男の声と丁寧な口調の青年の声。音も無く部屋に入ってきた。
サンタの制服である柔らかそうな生地で出来た赤い帽子と赤い服に黒いブーツ姿のノイトラと彼の従者であるテスラだ。
以前任務で現世に訪れたノイトラは白く巨大なクリスマスツリーを見たのだ。あの青と白の幻想的な光がノイトラの心を魅了し、貴方が前に聖夜について話していた事を思い出したのだ。
それで興味を持ったノイトラはテスラにクリスマスに関して問い愛しい貴方にプレゼントを贈りたいと考えたのだ。

彼なりの精一杯の愛情を込めたプレゼントを・・・。

ノイトラは貴方の穏やかな寝顔を見て鋭い目が柔らかくなり愛しそうに笑う。
「こんな顔されちゃあ、起こすにも起こせねぇな・・・。」
ノイトラは肩に担いでいる袋の中からある大きな箱を取り出し貴方の枕元にそっと置く。空色の箱には桃色のリボンで飾られている。

「Merry Christmas.いつまでも此処(現世)に一人にさせて悪ぃな。お前がよければ“虚圏”へ必ず連れて行ってやる。・・・おやすみ。いい夢見ろよ。」
そう言い残しノイトラとテスラは音を完全に消し立ち去った。

翌朝、銀色の世界になった朝方、目が覚めた貴方は枕元にあった箱を開けると、中には可愛らしい美味しそうなお菓子達がいっぱいで、その上には白いリボンで飾られた黒い小箱。
その小箱を手に取りりぼんを解き開けてみると、小さな銀色のオルゴールボールのペンダントが視界に入る。手のひらで転がすと心地よい音が響く代物だ。

ノイトラが現世で探し回り見つけたものだ。
そのボールの裏側を見るとある文字が刻まれていた。

それは貴方の名前とノイトラの名前だった・・・。

永遠に愛しい貴方と居られますようにと願いを込めてノイトラが彫ったものだった・・・。

〜ノイトラVer. 完〜

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