頂き物の本棚
□君によく似た狂い咲きの桜
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ざわ……
ちょうど桜は散り初めていてとても綺麗だった。
「ね?」
綺麗でしょう?
そう言って綱吉は微笑んだ。
可愛い…とかもあるけど、綺麗。
桜なんか目に入らないくらい。
「うん…綺麗……」
桜の花言葉…優れた美人、純潔、だったっけ。
……あの子にぴったりだね。
綺麗な綺麗な桜。
いつかは散っていってしまうだろう。
このままあの子も桜のように儚く散っていくのか、そう思うととてつもなく切なくなった。
「……雲雀さん?」
またくだらない事、考えてるんですか?
なぜ。
君はなぜ、分かってしまうのだろうか。