結局あの後は、俺様お手製のオムライスを二人で食べ終え。時刻は23時をまわった。

「もう遅いし今日は疲れたでしょ?泊まってく?」
いつもそんな感じのことが多かったりする我が家は、何故か野郎ばかりが泊まっていく。
泊めてあげる女の子はいない。

「いや、しかし…迷惑ではござらぬか?」

「嫌なら泊まるかなんて聞かないよ。久々に話したいしさ?」
遠慮なんかしなくていいのに…家に来る野郎は大体喜んで泊まってくのにねぇ

「良いのだな…?」
幸は申し訳なさ程度に此方を伺った。

「もう!俺様が良いって言ってるんだから良いの!」そう言うと、幸はやっと決心したようにふにゃりと笑った。



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「お布団は押し入れ開けたらあるから適当に敷いてね?」
言いながら台所から戻る。
手にはお酒とその肴。

「幸も飲むよね?」

「嗚呼、頂く」

プルタブを引く小気味良い音と共にグラスに注がれる冷たい液体。
喉を通るその冷たさが心地いい。

「ぷは!やっぱ旨いねぇ」久々だなぁ、お酒。と言うと

「そうであったか。ならば余り急に飲んでは、まわりが早うなるぞ」
優しい幸は俺様を心配してくれる。

「ん、あんま飲まないからねぇ。」
既に若干呂律が怪しい俺様は酒に強いというわけでもない。

「大丈夫か?」

「大丈夫大丈夫!ほらほらもう一杯!」
そう言い、幸のグラスにビールを注ぐ。

「佐助…明日も仕事があるのだぞ?」
少し呆れたように言うそれはあまり好きじゃない。

「幸はおれさまとお酒飲むの…いやだ?」

「……っ、嫌という話ではなくてだな、」
への字になった眉毛がかわいい。えへへ

「いやじゃないなら、いいよね?」
気が付くと空き缶は3本目になっていた。




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