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□永遠に
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(これは何の夢……?誰だろ、この女の子………。)



バタンッ

「あ、柚季ちゃんおはよう。」

「おはよう、のーちゃん!」

私はのーちゃんこと、ののこちゃんに軽く挨拶をすませると男子が固まっている方に駆け寄った。

「棗っ!昨日、夢みたよ!」

ドンっ

「いたっ!!ちょっと!何すんのよ、動物体質!」

「朝から棗君の周りでアンタのアリスの話しないでくれる?それと、私の名前は「野良犬?」

私がつけた新しいあだ名に、棗の周りの男子が笑いだす。

「柚季ー、それいい名だねー。野良犬、こっちおいでよー。」

「いい加減にしなさいよー!!」

ボソッ

「うわ、野良犬が狂犬になった……。」

聞こえないように言ったハズなのに、動物体質はアリスをつかっていてすっかり聞かれていた。

「何ですって〜…?」

(目が笑ってない!こわっ!)

パンッ

心視がやられて私も襲われそうになった時、ナルが手を叩き仲裁した。

「ケンカはダメだよー。はーい、みんな席についてー。」

しぶしぶ席につくみんな。
今日もナルの服装は一段と派手だった。


「ナルー。服装おかしいよ。」

「ハハハ☆どこがだい?」

「ついでに頭もおかしいんじゃねーの?」

ナルのウザさにキレかけの棗がとどめをさした。私の好きな人はコイツ。日向  棗。一応付き合ってる?のかな。野良犬には言うとうるさいから言ってない。まぁ、それを知ったとしても棗がどうにかしてくれるし。

「…………。じゃ、伝達しまーす。」




―10分後

「柚季、おはよう。」

「あっ、流架!おはよう。さっき、野良犬に邪魔されてたから挨拶できなくてゴメンね。」

「柚季、行くぞ。」

「へ?」

(い、今…名前で呼んだ!?)

「何笑ってんだよ。」

「秘密ー♪」




「気持ちいいー!」

「今日も天気いいね。」

「夢みたんだろ?」

「うん。」

「どんなのだったんだ?」

「どういう意味があるのか分からないけど、女の子がいた。」

「どんな?」

「大阪弁で喋ってて、髪を二つにくくってた。」

「そいつに何か意味があるのかな。」

「んー…。」

「おーい、そこのチビ達!」

「誰だ?お前ら。」

「んなこと言うなよー。オレら同じサボり仲間じゃん。」

「そんなこと聞いてねぇよ。」

「ワリぃ。オレは中等部の安藤  翼。で、こっちが原田  美咲な。」

「「「……………。」」」

(あ、アリスが……)

「棗…私……ねむ…い…」

フラッ

「!?」

「またか…。」

「しばらく起きないと思うよ。」

「ちょっと!大丈夫なの!?その子!」

ギロッ

「こいつに触るんじゃねぇ。」

「うわっ…………。」

「美咲、そろそろもどろうぜ。じゃあな、日向  棗。」

「あいつ…うぜぇ……。初対面のくせに。」

「な、棗………。」




(…誰?…あぁ…あの女の子か……。)

―『ウチは、佐倉  蜜柑!ヨロシクな!』

―『神谷  柚季って言うん?ウチと同じ柑橘系やな!』

―『え?ウチのアリス?ウチのアリスは“無効果”やで!』



(“サクラ  ミカン”…?“無効果”のアリス……。やっぱりアリス使うと疲れる……ペルソナの言ったとおりだ。しんどい……このまま寝よ…………。)



「よく寝てるね。」

「“夢”のアリスはオレよりも体力の消費が激しいからな。」

「柚季…大丈夫なのか?」

「あぁ、おそらく大丈夫だ。」

「棗、何かあったらオレも協力するよ。」

「あぁ。」

クスクス…

「?」

「なんかこういう人の心配とかするのって初めてじゃない?」

「そんなことかよ。」

「そんなことって何だよ。」

「オレも寝る。」

「うん、授業終わったら起こすから。」

「…………………。」

「棗はたたき起こそうか。」

「やめろよ、流架。」

クスクス…




「んー…。」

パチッ

「ふぁ〜…。あれ?棗寝てるの?」

「うん。」

「あれ、その子誰?」

「よーちゃんだよ。」

「カワイイー!」

タタタッ

ぎゅうー

「え!?よー…ちゃん?」

「おねーちゃんのなまえ…。」

「あ、私柚季だよっ!ヨロシクね、よーちゃん!」

「……………。」

ぎゅう

「へっ?」

「うっせー……。」

「あ、棗っ!みてみて、よーちゃん!」

「おにーちゃん。」

「何してんだ?お前ら……。」

「アハハ、なんかなついちゃって。」

「……………。」

「棗、教室に行こう。」

「あ、じゃあ私よーちゃんを教室に送ってから行くね!」

「早く来いよ。」

「うん、また後でねー!行こっか、よーちゃん。」

コクっ

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