踊る大捜査線
□君が笑ってくれるだけで
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「え〜、青島さん帰るんですかあ〜!?」
「ごめんね、まだ仕事残ってんだよ」
青島は飲み会の面々に片手を挙げて謝罪しながら戸口へ向かった。
そして店員から何かを受け取ると、そのまま「じゃあ、ごめんね」と言って出て行った。
「折角の合コンなのに……」
警務課の新人が呟くと、先輩の一人が言った。
「ダメよ、青島さんは。もう売約済みよ」
「え!? そうなんですか!?」
「相手は私たちじゃ絶対に勝てない相手よ」
「そうだよね。あの人には誰も勝てないよ」
「誰ですか?」
新人の問いかけに、その場にいた一同は声を揃えてその名を言った。
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