ブサイクアリス

□02:これは希望よ
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少し古い洋風染みた部屋に二人の女性がいる。一人は老いていて、もう一人は大人の女性

ソファに腰を下ろし、その前にある暖炉にあたっていた。


「あの子はどうしてあんな風に育ってしまったのかしら
私はもっと、良い子に育って欲しかったのに…」

ぼそり、と女性が言えば老婆は優しく答えた

「アリスや、私もあなたの頃は苦労しましたよ。子供なんて、そんなものよ。気にすることない」

「お母様…」

女性の啜り鳴きの声が部屋に響く。よしよしと老婆が宥めた


自分の孫娘…25代目のアリスは自分が醜いことを気にしてあまり人とは関ろうしない。
その事を気に病んで娘は度々泣いている。あぁどうしてどうして、と

そして老婆は知っていた、孫がたまにこの場面を見ていることに。母親が自分に対する感情を幼い頃も今もずっと知っている

部屋のドアがカタン、と鳴った。

娘はもう少し泣いていたかった様子だが、孫にこれ以上見せるわけにはいかない。

「…さぁ私の可愛い娘、顔を洗ってきなさい。」
「…はい…。」

そういうとしぶしぶ自分の母の元を離れて向かい側の方へと足を運んだ



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