壱
□本当は…
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「サスケ…!
待てってばよ…!!」
俺は今ナルトから逃げている
別に嫌いだから逃げているってわけじゃない…
寧ろナルトのことは好きだ
“好き”というか“愛してる”わけなんだが…
じゃあ、なんで逃げるか?
そんなの…
あいつがただ、ひたすら…俺だけを見て追ってくる姿が愛しいからだ
あいつは根性だけはあるから“仲間”だった俺のことを諦めたりしない…
だから、俺は何も言わずただ逃げる
追ってくるお前のその必死な顔が見たいがために逃げてるなんて言ったら、「お前は何言ってんだ!サスケのバカヤロー!!」とか言いながら怒るんだろうな…
「…サスケっ…ッつ!?ι」
俺を呼ぶナルトの声に俺が振り返ると、ナルトは足を踏みはずしたのか盛大に転倒するところだった
「…ウスラトンカチがっ…!」
心配になって急いでナルトに近寄ると、
ガシッ
足を掴まれた
「…引っ掛かったな…
別に本当に転けちまったわけじゃねーんだからな…!」
嘘つけ…
ナルト、お前…少し涙目になってるから…ι
…可愛いやつめ……
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