†悪に染まりし咎人よ†

□第06話 Black Killer(後半)
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一通り挨拶を済ませたルカは

バルコニーに腰をかけた




「タギア様が礼装をしていらっしゃるわ!」


「まぁ珍しい!今日はダンスをなさるおつもりなんだわ!!」


「それならもっとおめかししてくればよかった!」





「ダンスをなされたことがないのに…タギア様、踊れるのでしょうか?」


「あら!タギア様は完璧よ?ダンスなんて何でも踊りなさるに決まってるわ!」



先ほどから女性達の声が聞こえてくる





「一曲お相手していただけません?」


ダンスの誘いも半端ない





タギア「申し訳ございません。お相手がいますので」



「まぁ!残念!」

「いつか、踊ってくださる?」




タギア「よろこんで」





タギアは貴婦人と離れ、

ルカの元に向かった






『ダンス、したらいいのに。タギアのダンス、初めて見るから私、少しワクワクしてるの!』



タギア「ルカ様もこのような場でのダンスは初めてではありませんか」


『私はいいの。タギア踊ってきてよ。ほら、皆が待ってるよ?』



タギア「恐れながら私の初めてのお相手は、ルカ様、貴方様がいいのです」


え"…




ルカはものすごく嫌そうな顔をした



『ダンス嫌いなの知っての発言?日々積もった私への嫌がらせ?ほのかな抵抗?』


タギア「相変わらず、考え方が幼いですね」


『んなっ!!??』






タギア「申し上げたはずです。私は貴方には本心から申していると」


『……ぅ〜〜〜…』







タギア「私は貴方様しか望みません」








タギアが片膝をつき、ルカの手をとった











タギア「一曲、お相手願いますか?ルカ皇女」




『……きょ…今日だけだからねぇ―!!!(グスッ』












タギアは優しくルカの手の甲にキスを落とした




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