ひとりごと。。。

□誕生秘話@
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【パパの事故】


モグがお腹に居るとき自宅安静の日々を送っていた私の口癖は毎朝パパに「私がこんな時だから事故に気を付けてね」だった。
いつも通り送り出したある日電話が鳴った。
パパの会社の人からだったのだが、その人も動揺していたのか説明もあやふやだった。
会社で作業中転落事故にあったという事だけはわかった。
出血と張りが続くお腹を抱えて病院に行けば「一生車椅子覚悟して下さい‥」と告げられた。
泣き崩れる私に「命が助かっただけでも良かったんだよ‥」と慰めてくれる先生の言葉は私には届いてなかった。
それからの私はお腹にモグを抱えて毎日片道2時間の距離を電車に揺られ通ってた。
けれど病院に着いてはボロボロ泣いてる私は寝返りさえうてないパパよりも心配だったようで先生は病室に顔出して「大丈夫?!」と私だけに聞いて帰って行く事も‥
病人よりも私は気掛かりな人物だったようだ‥
けれど救命の先生がとても頼もしく適切な処置をしてくれたおかげで3ケ月後にはパパの足は杖が無くても歩けるようになった。
毎日毎日病院の外からパパの部屋の消灯を見届けてからの帰り道、同じ駅のエスカレーターに来ると『モグ今から電車乗って車乗ったらお家に着くからね。そうしたらママと寝んねしようね。待っててね』
そうやって過ごした母子だけの時間も今となっては 懐かしい思い出です。
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