03/27の日記
22:43
初体験。(跡ひよ)
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もちゃもちゃ。
俺様の麗しく美しい部屋に響き渡る、不可思議な音。
もっちゃ、もちゃ。
日吉は「ぬれせんべい」とかいう不可解な菓子をこよなく愛しているらしい。
…つか、せんべいがしめってるってどうなんだよ。
せんべいもあんまり食ったことねぇけどよ、あれはバリッとした歯ごたえが命なんじゃねぇのかよ。
醤油味の餅とどう違うってんだよ。そもそもぬれせんべいっつうネーミングが暗いっつうか、地味じゃねぇか?
頬杖をついて日吉を眺めるが、こちらの視線には全く気づかずひたすらぬれせんべいをほおばっている。
(…ちったぁ用意した俺にもかまったらどうなんだよ)
もちゃ。
…。
「…跡部さん。すごく、おいしいです」
不意にこちらを向いて日吉が呟いた。両手で大事そうにぬれせんべいを持って。
あどけない瞳に少し紅潮した頬、唇の端には醤油をくっつけて。
…なんだこれは。この気持ち、まさか…。
「これが萌えか忍足ーーー!!」
「え?萌え?忍足さん?…、えぇ?」
跡部、「萌え」初体験。日吉は訳が分からずポカーン。
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