企画外リクエスト

□それはただの戯言
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離島に軟禁されて早一週間。

薫は与えられた部屋の窓から下でまだ包帯の姿が痛々しい縁が木を蹴り飛ばす姿を眺めていた。


「元気よね〜」


つい最近まで死んだようにじっとしていたと思っていたら、今ではあの暴れっぷり。


「男ってどっか抜けてんのかしら?」


バカな生き物っぽい。

と、一人で思い一人で笑う。


(いや、こんなことしている私の方バカっぽいわよ!!!)


んん!!っと咳払いをして昼食を作りに部屋を出た。

屋敷は以外に狭く、薫の部屋と縁の部屋。

それに台所に食堂っぽい部屋に水周りぐらいしかなく、薫のあの道場よりも狭い印象だった。

だ、もともと一人っきりであの道場だったのでこの屋敷の方がしっくり来た。


「アイツの部屋ってどうなっているんだろう?」


ふっと湧いた好奇心。

いつもならそんなに気にも止めずに歩いていくのに、今日に限って何かに惹かれるように薫は縁の部屋の前で立ち止まった。

ドアノブに手を伸ばした。


(勝手に入ってもいいのかな?)


掴んだまま考える。


(後でばれたりしたら怒られる?ってなんで私がアイツに怒られるのを恐がらなくちゃなんないのよ!!)


そうだ。

怒りたいのはこっちの方だ。

遠慮することはないはずだ。


そう思い、薫はドアを開けた。







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