企画外リクエスト
□原動力は復讐
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「へ〜。コレがですカ?」
「コレが。だ」
「へ〜」
もう一度じっくりと白黒写真を眺める。
写っているのは、一ヶ月前に京都で撮られたもの。
白い胴着に木刀を持っている少女の写真。
縁は外印から渡されたものを何もない空間に向ける。
「どう?姉さん。」
「………」
「うン。ボクもそう思ってた。気品がない。コレが姉さんの代わりなンだヨ。」
「………それはこの娘が不憫だな。」
「どうしてですカ?」
「あんたの姉さんは完璧だったんだろ?」
それを聞いて縁はニタリと笑い再び何もない空間に話かける。
「聞いた?姉さん。綺麗だって!!当たり前だよネ!!!え?そんな事ないって?姉さんは謙遜すぎるヨ。」
嬉しそうだなと外印はため息を吐いた。
縁はじっと写真をみて目を細めた。
この娘は不憫だ。
二重の意味でも。
これから起こる事にこの娘はどんな顔するのだろうか?
「楽しみだネ。姉さん。」
クフッと縁は最高の笑みを浮かべた。
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