企画小説
□僕と彼と友達のクリスマス
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目の前には大きな門。
チャイムを鳴らして許可をもらって中に入るも、ドアまでが遠かった。
「大きいよね。清継くんの家って」
「同じだろ?むしろ、成金過ぎだな。」
「ちょっと、リク。そんな事言っちゃダメだよ。」
「・・・」
渋る双子の兄であるリクを引っ張ってここまできた。
友達の頼みごとだったし、リクが目が覚めて初めて友達と過ごすクリスマスだから楽しんで欲しい。
そう思うのだが、
(この顔じゃ・・・ダメかも・・・)
「・・・なんだよ。」
「嫌だった・・・よね?」
「今さらだな。」
「うん・・・でも、きっと楽しいと思うんだ!」
「・・・」
何を言っても無駄オーラが出ているので、リクオは諦めた。
今日のリクの服装はかなり、カジュアルな感じで髪をなんとか一つにくくっている。
母曰く、『鯉伴さんに着て欲しかったの〜』だそうだ。
普通に似合っているし、かっこいいと思う。
「リクオ」
「?」
「約束・・・忘れんなよ?」
「なっ「お待たせしたね!!!奴良くん!!」
ナイスタイミングでドアが開いた。
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