企画小説

□昼下がりには貴女のひざ枕
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風の冷たさと志々雄の熱さに由美はぞくりとした。

微かな体の震えを志々雄が見逃すはずなく、膝の上でニヤリと笑ってる。


「感じたのか?」

「まぁ。志々雄様、盛ってるのですか?」

「そう言う、お前は俺を誘ってんのか?」

「今日は四乃森を見に来たんではなくて?」

「見せ付けてみるか?いくらなんでも、此処じゃ御庭番衆も見えねぇと思うがな。」


黙ったままお互い見つめ合う。

ものの数分でお互い吹き出した。

しばらく二人でクスクス笑う。


「もう、志々雄様」

「なんだよ。間違った事言ってねぇだろ」

「やめてくださいよ。二人とも。」


志々雄と由美の甘い世界を壊したのは、疲れて戻って来た宗次郎だった。

疲れたのに更に疲れる状況だったので宗次郎の笑顔が黒いものになっていた。







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