企画小説
□昼下がりには貴女のひざ枕
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「志々雄様」
「んっ…………」
「起きてくださいまし」
「………近くに宗次郎がいんだろう」
「ですが、もしもの時がありますのよ。宇水が来た場合私どうしたらよくって?」
「俺を置いて逃げろよ」
「まぁ、置いて逃げれる訳ないの解っていておっしゃってるの?」
久しぶり遠出。
堕ちた元・御庭番衆のお頭
四乃森蒼紫を十本刀に入れようと思っての東京までの遠出。
元々、宗次郎に噛ませているので志々雄の出番はない。
「だからって。これは…………」
「ひざ枕なんて、いつもやってんだろ」
「………外でやると、ものすごく恥ずかしいですわね。」
「照れんなよ」
包帯でマシになっているが、それでも熱い志々雄の手が由美の頬に触れる。
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