企画小説
□僕と彼と友達のクリスマス
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清継が何やら用意があると部屋を出た後にリクオは壁にもたれかかっているリクの横に行く。
「何か食べた?」
「・・・」
「・・・あのさ、これとかおいしそうなんだけど。食べる?」
「・・・」
「・・・」
「食わせてくれんの?」
そういって、口を開けた状態で待たれる。
家で何度かしろと言われたことはあるが、こんな所でもなのか。
ちらっと誰も見てないことを確認してから、リクの口に入れる。
「どう?」
「・・・別に普通」
「何それ」
「・・・」
「・・・」
会話が続かない。
いつもこうだ。
苦手だけど、話さないといけないと思って話すのに続かない。
下を向いて、持って来た料理を口に運ぶ。
「約束。覚えてるよな?」
「・・・しつこいなぁ。覚えてるよ。何回も言わなくったっていいよ。」
「忘れられたら困るからな」
「そんなに信用ないの?」
「別に。」
約束。
ここに来る条件で出されたものだ。
今日は一緒の布団で寝ると言ったものだった。
同じ布団で寝るのは別にいいんだけど。
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