捧げ物+α

□持つべきはやっぱり・・・?
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「はい?」

「張さん」

「か弱い女餌に金とるなんて風紀委員のすることやないで!!!!斉藤さんに言ったろ!!!」


説明しよう。

沖田は斉藤の前だけでは大人しい病弱少年を演じている。

ここが宗次郎よりもえぐいと言われる所以だ。


「はんっ。斉藤がお前らの言うこと信じるわけないだろ」

「信じるで、なぁ斉藤さん」

「え?斉藤さん???」


沖田が慌てて振り替えたその一瞬だった。


「今や!!!!」

「へ?うわあぁ」

「あ!!!」


二年生の教室があるのは二階。

そこからまずは張が青空を蹴飛ばして自分も窓の外に躍り出る。

そのまま下で潰れている青空の上着地。


「ナイスクッションや!!!新井」

「その為に先に落としたんでしょ!!!!」

「言ってる場合か。逃げるで、その間に連絡せいよ!!!!」

「うわ、来た」


風紀委員がなんて事をとみんな思っているが我関せずといった感じで見て見ぬフリをする。


「追いつかれます」

「ここはわいが連絡するさかい。お前は安心して逝ってこいや!!!」

「ひど!!!それはあんまりです張さん」

「持つべきもん友達や!!!忘れへんからな!!!」


青空の携帯をひったくると張は振り返らずに走り去ったのだった。











END
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