short story
□親友
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ずっとニコニコしてるみちる。
柔らかくなったというか…,優しくなったというか…,これもすべてアイツのおかげだと思うと憎たらしい。
─────親友
「エルザ!待たせてしまったみたいでごめんなさい。」
「いいよ。アタシも今来たから。」
アタシを見るなり駆け出して来たみちる。
相変わらず可愛いたらないね。
「そんなに走らなくてよかったのに。ほら,髪乱れてる。」
みちるの綺麗な髪をそっと手でといてあげる。
「だって久しぶりにエルザに会えると思うと嬉しくて。」
みちる…綺麗な顔で笑うようになったわね。
昔は笑うこと事態少なくて,笑ってもすましてるカンジだったなぁ。
懐かしいと思いながら振り返る。
「そんな事言っても何も出ないよ??」
「まぁ。エルザったら!」
ひとしきり笑いあって,
歩き出す。
「でも…本当久しぶりだね。」
「えぇ。エルザも私も忙しかったんだもの。仕方ないわ?」
ずっとニコニコしてるみちる。
柔らかくなったというか…,優しくなったというか…,これもすべてアイツのおかげだと思うと憎たらしい。
「そだね。今日はアイツは?」
「マシンの調整ですって。いたらきっと二人になんてさせてくれないわよ?」
「確かにね!アイツ嫉妬深いもんなぁ…。」
アイツの嫉妬深さときたら半端じゃない。
みちるの事となるとすぐに拗ねるんだ。
天才とか言われてても案外普通なんだよね。
みちるもアイツも。