short story

□ただの相棒?
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ただの相棒。
それなのに気になる君の存在。

もっともっと別の君を知りたい。

これって…


───────ただの相棒?


僕が戦士になって数ヵ月が経つ。
戦士としての仕事にも大分慣れてきた。
そして,隣に…彼女がいる事にも。

放課後。
僕は今日も相棒である君の元へ向かう。

「あら,はるか,今日は珍しく時間通りね?」

「みちる…まるで僕が毎日毎日待たせてるみたいな言い方止めてくれよ…。」

「本当の事よ?
天才ジュニアレーサーの天王はるかさんは,フリークの女の子とお戯れが忙しくて,放課後は待たせたくなくても待たせてしまうらしいですから?」

エメラルドグリーンのしなやかな髪をなびかせてクスクスと笑う僕の相棒,みちる。

放課後は町内を見廻る為に,共に行動してる。待ち合わせしてるんだけど,中々女の子達が放してくれなくて僕は遅刻ばかりなんだよな…。

「おいおい,あんまり苛めるなよ…。」

「クスクス。冗談よ。さ,行きましょ?」

「あぁ。そうだ,いつも待たせてしまってるお詫びにお茶でもどう?いい店見つけたんだ!」

「そうね…。いいわ。行きましょうか?」

「みちるみたいな美人をエスコート出来て光栄だなぁ。」

「あら,お上手なのね?」

得意の甘い言葉も彼女には軽くかわされてしまうんだよな。
いつも余裕のみちる。
その余裕顔が崩れる時ってあるのかな。
最近ふと考える。
みちるの余裕顔が崩れるのを見てみたい。
これは純粋な好奇心。

その余裕顔の下の素顔を,見てみたい。
その端正な顔から溢れるほど,眩しい笑顔が見てみたい。
その綺麗な瞳から流れる涙を,見てみたい。
ただの相棒。
それなのに気になる君の存在。

もっともっと別の君を知りたい。

これって…
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