薄桜鬼 弐

□あとがき
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お疲れさまでした。


薄桜鬼 無名戦火録を執筆させていただきました、遥かなる行路・管理人の有輝です。
本当にお付き合いありがとうございました。


今回の連載は2013年の6月からスタートしまして、2014年の2月25日に完結するという、とっても時間がかかってしまいました。
守護団とか半分以下の月日で、倍の量を書きましたので、いかに意識が低下して甘えが出たのかが分かる期間ですね。お待たせしてしまった方は本当に申し訳ありませんでした。


今回、初めて薄桜鬼という新ジャンルで勝負をさせていただいたんですが、いかがでしたでしょうか?
正直なところ、私自身が薄桜鬼の原作にアルカナファミリア以上の感動を覚えてしまい、“この作品の夢は絶対に書けない”というくらい素晴らしすぎて(決してアルカナファミリアの原作を悪く言う意味ではありません…!)書いてて不安が沢山ありました。
新選組を題材にした作品、切なくてでも美しい。私が人として在りたいという願いの塊のようなキャラクターが沢山出てくる原作。
そんな素晴らしいものに、私がシナリオを足せるのか。私のシナリオで読む方の原作のイメージが崩れないか。本当にいつ叩かれるか分からず、怖かったです。


まして、私のサイトはアルカナファミリアで有名になったこともあり、そのサイトで薄桜鬼を取り上げても…と考えたのも覚えております。
感想の数が減れば、私のモチベーションは下がる、モチベーション関係なくいつか必ずスランプは来る。そんな時、この作品を相手にしてやっていけるだろうか…?と。
ですが、それでも書いてみたいと思ってしまい、薄桜鬼を攻略し始めてから二ヵ月後というスピードで設定やシナリオを考え始めました。


「アルカナファミリアの目的できた人、薄桜鬼を知らない人、薄桜鬼から私の作品を知る人。全ての人が楽しめるものはどうしたら書けるかな?」


考えた結果が、冒頭のあらすじにあった通り“No NAME”をなぞるという形になりました。
No NAMEは私の二次公開の原点であり、素直に書きたいものを綴った為プロットも立てずに書いた作品です。
それでも書きたいことは(プロット立ててない割に)まとまっていて、私が一番好みのシナリオになっています。
ならば、今の実力でそれをもう一回リメイクして書いてみよう!
そこから始まりました。


書いてみて色々問題だったのが、まずとにかく和風だということ。
これは先日ブログでも書きましたが、とにかく和風!日本!片仮名は基本、擬音以外禁止!(ブログの補足をさせていただくと、烏丸くんや狛神くんの“マジ”はキャラ作りの為、敢えてです。)
そのため、アルカナで使えていた言い回し“タイミング”や“シーン”などの言いまわしが本当に大変だったということ。
いや、使ってもいいと思うんですが自分で許せませんでした。


そして、これより問題だったのはキャラクターの力や舞台です。
私は今回の作品を書いて本当によかったと思えたのは、自分がどのジャンルに向いているのかが分かったことでした。
薄桜鬼はアルカナと違い、特別な力を持った能力者が力を使って戦うのではなく、体と刀一つで前に出て斬り合うということ。
適当な戦闘シーンで適当に力を使って解決できる、という安易なものでは許されず細部まで語らなければならず、ファンタジー執筆向けな私としては本当に難しかったです…(笑)
かといって別にファンタジーは適当に書けるからというわけじゃないです。


舞台も幕末の京ということで、魔法があるわけにもいかず、剣で戦うということで“オリジナルで広げられること”がとても狭められ、私の世界を突っ込んでいくのが難しかったです。


結果として、“妖”という鬼のような和風でいて、普通じゃない力を得たキャラクターが生まれました。
魔法はだめでも、ギリギリ妖力なら許されるかな?という思考です。
見せ場を作るには、やはり新選組の前で彼女たちの過去や理由を語らなければなりませんでしたから、影法師の力は必要でした。(普通に捕えただけじゃ、幹部は絶対に捕まえられない…)


斎藤さんの記憶を奪うわけにもいかず、茜凪の容姿を急変させたり。
傀儡という術で死んだ者を操るということで、目の前で過去と彼女たちを対峙させてみました。
最初、妖という人外にすることにそれなりに抵抗があったんです。
続編をもし書けるなら、もし戦いが終わって斎藤さんも茜凪も生かすことにするなら、結ばれたなら…など試練が多すぎないか?と感じたからでした。


今となっては、彼女は狐にして、仲間も天狗や狛犬、河童にして正解だったなと思います。




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