小説
□ワガママ
1ページ/2ページ
「ふぁ…。」
昨日干したばかりのふかふかの布団の上で目がさめる。そこであたしは横にいたはずのキョンがいないことに気付いた。
「…キョン?」
試しに呼んでみるけど返事はない…。
とりあえずあたしは部屋を後にしようとする。
――すると、少し空いていたドアからまだパジャマ姿のキョンがやってきた。
「急になんだ?もしかして体調でも悪いのか?」
あたしはふるふると首を横に振る。
「…じゃあ一体何なんだ?」
「ぎゅってして。…しないと朝ご飯抜き」
「ったく…仕方ないな…」
そう言いながらもキョンはぎゅっと、だけど優しく抱きしめてくれた。