Deaths'tag
□Death's tag
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―森本慎太郎side――
――ガサガサ…―――
「慎太郎こっち!」
「待ってよお兄ちゃん!
僕もう走れないよ…」
草の根を掻き分けながら進んでいた幼い慎太郎の足は既に限界に達していた。
「何弱音吐いてんだよ!
捕まったら死ぬんだぞ!?」
「分かってるよ!
だけどこんなに走ったんだから少しくらい休んだっていいじゃんって言ってんだよ!!」
2人共こんな時に喧嘩してる場合じゃない事は分かっている。
けれども死が迫っているという事実が2人を神経質にさせていた。