‡箱館‡

□答えてハニー?
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「ねぇ、歳三…。」
昼下がりの五稜郭。
榎本の部屋のベッドの上に横たわり本を読んでいた土方に、同じように傍らの椅子に座って本を読んでいた榎本が声をかけた。
「ん…?」
読書を邪魔されたのに、嫌な顔一つ見せず土方が顔を上げる。
しかし、この後土方は、どうしてこの男を無視しなかったのかとひどく後悔することになる…。
「僕のってさ…大きさ的にどう思う?」
一瞬、榎本が何を言ってるのか土方はまったく理解できなかった。
「はぁ?…大きさ…って…?」
意味がわからず土方が身体をベッドから起こし、小首を傾げる。
「僕の一物の大きさ。」
その言葉に、ぽかんと口を開け、呆気にとられたように土方が榎本を見つめる。と、次の瞬間土方の顔が真っ赤に染まった。
「なっ!?何考えてんだあんたは!!!」
耳まで真っ赤にして怒鳴り声を上げる土方に、榎本が真顔でなおも訊く。
「真面目にきいてるんだ。ねぇ、どうなんだい?」
そのあまりにも真剣な眼差しに、土方が怯む。
「っ…真顔で訊くことかよ…。」
「いいから。君の考えを言ってくれ」
「…っ。」
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