09/30の日記

15:53
芭唐のひねくれ恋愛記(芭録)
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※内容ちょっとダークなので、注意!!





したいのは、利用

あくまでオレだけが得をするような関係で、ね。

んでもって、それまでのご褒美として最後の最後にアンタに送りたいのは
すべてをなかった事にする―…


裏切り




【 Black・Jack 】



録せんぱいのこと?
好きか嫌いかって言われりゃ…まぁ、どっちかってーと嫌いなほう。

なにそんな意外?
オレがせんぱいを嫌いっていうの。――だって、嫌いだから利用してやりたいんだし?まさか惚れてるやつに『利用』なんて言葉を使うほど、オレひでぇ奴じゃねぇもん(笑)


録せんぱいを利用してる時点で十分に最悪だ??
あ〜あー‥ホント分かってねーよなぁ、墨蓮は。あのな『利用』してるのは、あの人も同じなんだぜ?
まぁ俗にいう大人のお付き合いっつーやつ。
オレがせんぱいと寝るのはあの人の躰と、寝たあとに貰えるちょっとした小遣いが魅力的だから。


…エンコー?
バッカ、ちげーよ!小遣いつってもバブリシャスおごってもらう程度だって。


どっちにしても本気でオレを好きな録せんぱいが可哀想??可哀想、ねぇ…マジありえねーし(笑)

だって録せんぱいがオレを必要としてるのは、好きとかキライとかじゃなくて。…あの人の代わりとして、だからな。今んトコお互い様なわけよ、利用してンのはさ。

はなっからオレのことなんか、相手にしてねーの。


オレは、そんな録せんぱいの利用にわざとのったんだよ。

一生オレの思いどうりになんかならないあの人に、ささやかな最後の復讐をはたすために。



― ― ― ― ― ―



「ミヤ、好き気。」


あの人のつぎに、ね。

…分かりやすいよ、アンタ。まるで手の届かない存在に触れてるかのように、そんなに目を潤ませて。もう何回目?オレに抱かれるの。とっくに慣れたっしょ?なのになんでそんなに緊張したように震えるの。

「憧れの屑桐さんに抱いてもらえる」…オレに抱かれる時のアンタはいつもそんな顔をしてる。



「ミヤがたいせつ気だよ」


やめてくださいや、反吐がでる。
振り払っても噛み付いても、オレに手をのばす。オレがダメージ受けてる時だけ、こんな風にオレを大切に扱うんスか。まるで本気の恋愛相手のように、やさしく甘やかしてみせるなんて…アンタ、マジで最低っスよ。


「どうしてそんな事いう気?オレ、ミヤがすきだよ。絶対別れな気。」


馬鹿だなぁ、録せんぱい。オレといくらキスしたって、躰重ねたって。オレはアンタが大好きな「あの人」じゃないんだよ。一年後も二年後も十年後でさえも。「オレ」と「アンタ」の間には、なにも残りはしないんスよ。それなのに、まだオレにあのひとを重ねて泣くの。別れない、ってすがりつく気なの。


「ねぇ、ミヤ…本当に大好き。だから離してなんて、絶対やらない気…。」


オレから別れを切り出したあとでの、情事を終えたベッドのうえで。オレのからだ中に腕をからめながらアンタからの宣戦布告。抱くのはオレなのに、アンタ別れ話された時だけ大胆にオレを襲うから困る。

本当に好き、ねぇ…
オレより嘘が上手な人間なんて、マジはじめて見たわ。
アンタ最高だよ。

…‥それでこそ、裏切り甲斐がある。



― ― ― ― ― ―



「御柳、お前ぜったい捻くれ過ぎだって。
録せんぱいもこんなヤツやめときゃいいのに」


「余計なお世話だぜ。
ひとの事より、自分の童貞の心配でもしろや。」


「ぐっ・・・!
(コイツ、いつか絶対シメる!!!)」


「…ま、ドーテー野郎の墨蓮くんには一生わかんねー話なわけよ。悔しかったらはやく捨てろや。」

「・・・御゙〜柳ぃ゙〜!!!(今、殺す!)」



もうすこしだけ、アンタのこの勘違いに付き合って遊んでやるよ。だけどオレは、誰かさんの代わりなんて真っ平ごめんだし、アンタに利用されたまま終わるなんて冗談じゃないっスからね。最後の最後、アンタがオレなしじゃいられなくなってから利用してたのはオレの方だったって事、教えてやるよ。


アンタを軽く堕として今までオレが受けてきた屈辱分、ヘコませてからね。
それでアンタとは縁切り。



「ミヤー!」

「あ。録せんぱーい、
どうしたんスか、わざわざ一年の校舎まで」


「…今日の部活、監督から買い出しを命じられた気。ミヤも付き合うかなーって。」
「別にいいっスけど…
それだけならメールでたりるじゃねぇッスか?」


まさか、オレに会いにきてくれたんスか?
そうからかったら、顔を赤くして口をもごつかせる録せんぱい。


「…わるい気?」


上目遣いにオレに聞いてくる録せんぱいが愛しくて、可愛くて。
思わず抱き締めてしまいそうな衝動にかられる。

だが、手はのばさずに。
オレはゆっくりとかがんで録せんぱいの見えない角度で冷めた笑みをうかべながら、耳元でささやく。


「…‥まさか。
いつでも歓迎ですよ、録せんぱい。」


アンタがあの人じゃなく「オレ自身」をみて、必要だと思ったら。
その手を払いのけて別れをつげるよ。
あくまで利用したのはオレだから。すべての決定権はなにもかもオレにある。


だけど…
一瞬のばしかけた手に、よこぎる不安。


幻をオレに重ねて愛をふりかざすアンタに、
時期を見計らって、すべてを壊してみせたいオレ。
気を抜いたら、どこまでも侵食される。

…もうすでにどちらかが罠にはめられているとするのなら。
それは一体どっちなんだろうね?


 
END



両思いなのに報われない芭録に萌!!!思い合ってるのに報われないだなんて、なんか初期の屑牛みたいだわ(笑)
ってか甘々いちゃラブな芭録は、どこに!?
しかも援○交際までNGワードで入力拒否だよ、ちくしょう。汗。

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