09/29の日記
15:39
己が弱き故の悲恋、もう精神崩壊ギリギリ!(芭→録)
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芭録『偽りの真実』
――あのね、録センパイ。理由があったんです。あの時アンタに背をむけたのにも、オレが笑って嘘をついたのにも。これでも…オレにはオレなりの、『理由』があったんですよ。
アナタに言えない理由、
アナタを泣かせる理由、
きっとアナタには一生、
理解のできない理由。
それは、オレのなかにあるちっぽけなプライドと強がり。
だけどそれだけが、壊れかけて狂いそうだったあの時のオレを支えていた。
…本当はね、他にも方法があったはずなんだ。こんな嫌な別れ方なんかじゃなくて、もっと楽に終わらせる方法がね。
今までのオレだったらさ。付き合っている女に飽きたら、適当に理由をつけてソイツから離れていってたよ。そして、いつしか女はオレの嘘に気付き、そこで終わりになる。『終わらせる』のなんて、すっげー簡単なんだ。
ねぇ、ホントに簡単だったんだよ?
――今までは。
…だけどオレ、あんたにはそれ出来なかった。だってアンタ、やさしいから。オレがちゃんと完全に終わりにしてあげなきゃ、きっとアンタ、オレのこと信じてずっと待ってるでしょ?
…‥オレなんかを信じて、一人で泣くでしょう?
ごめんねセンパイ。
だけどオレ、苦しくて。もうこれ以上アンタの傍にいられなかった。いつかアンタに気付かれるんじゃないかって、ずっと怖かった。これでもアンタの前で泣かないようにするだけで…笑ってみせることだけで精一杯だったんだ。
(気付かないで、知らないで、こんなのオレじゃない、嫌わないで。)
(録センパイ、好き、大好き。だからもう、終わりにしなきゃ。)
「もうアンタに飽きちゃったんスよオレ。だから、さよなら。…なに泣いてンの?もしかして今更気付いたんスか??
平気でこーいうコトする奴ですよ、オレ。」
嘘、嘘です、センパイ。
「…まぁ、悪夢でも見てたんだと思って、はやく忘れて下さいや。」
嫌だ、おねがい、やめて、泣きたい。
――…忘れないで。
マジで、最低な話。
自分から強引に近寄って、無理矢理あの人に受け入れてもらっておいてさ。
――けっきょくオレが最後にアンタにあげられたものは、一方的な別れという名の『裏切り』だった。
でも、仕方ないっスよね。…だって、理由があったんだ。
仕方、ない…
それで、許されるのか。
あの人を裏切るのも泣かすのも、オレに理由があれば、それで本当に許されるのか。
『…、黙れ。』
最低だな、オマエ。
『…うるせぇよ!じゃあ、どうすれば良かったんだよ!?』
夜毎、聞こえるのはオレ自身の『後悔』とも言える呵責。昼間は消せる声なのに、それは夜になると突然やってきて、絶えずオレを責め続ける。ソイツの言葉はとにかく重く、いちいち胸に突き刺さる感じがする。こんな風に聞く自分の声は、ひどく耳ざわりが悪い。今夜も一人、朝がくるまで終わらない自問自答をくりかえす。
…ねぇ、あの時の罰かな。これきっと一生つきまとうんだろうね、オレがアンタを好きでいるかぎり。
でもこれが罰だっていうのなら、オレは逃げずに受け続けるよ。
オレは一生、あの時の弱い自分のことを後悔するだろう。
…だってアンタのことを消せる日なんて、
きっと一生こないから。
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重い思い
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