09/19の日記
03:23
不完全燃焼な屑牛と書いて死神とよむ。
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行き先もわからない道にまよって、遭難した。
持っていた地図は古くなりすぎていたせいかインクが薄れていて、なにも読み取れない。まるで白紙であるかのように、何ひとつ道を示さないのだ。
せめて方位だけでも分かれば…とコンパスを出したが。
それすらも針が壊れていたので絶望的だ。
挙げ句にもう何日と飲み食いをしていないので、餓死寸前。
助けもなく、為すすべもなく、ただ確実に。
少しづつ意識が遠退いていく。
…ここで、終わりかよ…
【― 死神 ―】
「君、死んでるの…?」
どこからか、声が聞こえた。
黒、…光?
うっすらと目を開けてみれば、まるで全てを飲み込むかの様な闇に覆われた黒が一面に映った。
わずかな絶望感を味わいながら、視線を上のほうにとずらす。
そこには、全てを照らし尽くすような金色の光が。
…闇のような黒に、光のような金だと?
これではまるで
「…天国と地獄だな…」
「…あ!よかった。君、まだ生きてるんだね。もう死んじゃってるのかと思って、ひやひやしたよ。」
…余計な、お世話だ。
大体誰なんだキサマは?
なんとか目をこらして
かすむ視線をさだめて相手をみる。
人が、いた。
そいつは先程オレが飲まれそうになった黒い服をまとい、髪は眩しいほどの金色で。手には、簡単に人の首でも刈れそうな巨大な鎌をもっていた。
そうだ、識っている言葉で例えるならば。
まさにヤツは「死神」だった―――。
「…オレ、を‥狩りにきたのか?」
「狩り?ううん、僕は君を殺したりはしないよ。」
「…ならば、」
助けにきたのか、と言いかけてやめた。
そんなはずはない。
何故ならコイツの顔は、今にも死にそうなオレに対して、とても楽しそうな顔をして笑っているのだから。
「…君が考えているとおり、僕はきみの事を助けに来たわけじゃないよ。」
「・・・・。」
「―――ただね、君が堕ちて、死んでいくところを見ていたいんだ。」
ふざけるな、キサマは一体ひとの命をなんだと思っている。
「…随分とイイ趣味をしているな。」
「そうかい?ありがとう。」
これがオレとこの死神とを結ぶ、すべてのはじまりだった―――。
― ・ ― ・ ― ・ ―
また突発文(汗)
御門さんが死神ってなんかいいな、と。
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