短編小説(BL注意)

□☆あなたしか見えない
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十二支VS黒撰戦の会場、 ここに一人、牛尾御門に
ただならぬ熱い視線を送り続ける男がいた…。





その名も屑桐 無涯、
言わずと知れた牛尾の
昔の男、元恋人である。




「オイ解説、違うぞ。
 オレは昔も今も牛尾
 の恋人だ。」   




はっ、左様で…。(汗)
とにかく、その人であった。



始めは、久方ぶりに見れた恋人に心を踊らせていた彼だったが、
試合開始前の牛尾と黒撰の主将である村中 魁との
握手に顔を引きつらせた。




『何故だ牛尾――!?
 オレとだって握手を
 しなかった癖に何故
 そいつとは握手する
 んだ―――!!? 』




そりゃ、アンタが握手を
断ったからでしょーや。

           

と、御柳風にツッコミたくなるのを抑えつつ、解説は思った。   



ちなみに、屑桐がどんなに牛尾への想いを叫んでも、それは心の声である。


たとえどんな場面でも、
華武の主将としての威厳は崩さない。


屑桐のプライドである。



ただし、本人の努力も虚しく、部員達は皆、彼の変化に気付いているのだが…。




(屑桐さん…完璧キレてる 気だよ〜っ(>_<))



(仕方がないング、いつも の事だべ…。)



(屑の字は本当にあの主将 の事になると人が変わる のう…。)



(なんだよ…?なんだか
 寒ぃな…今、夏だぜ?)




…一部、例外もいる様だがとにかく、華武の部員のほとんどは屑桐の牛尾への執着心を分かっているのだった。



牛尾と村中 魁の握手に
苛立ちつつも屑桐は牛尾を見つめ続けながら、一人考えていた。




(まったく、困った奴
 だな…。誰にでもあの
 様に微笑んで…そいつ
 がオマエに惚れたら
 どうするんだ……。)




屑桐は牛尾の外面の良さに多少の心配を覚えていた。昔から、あの笑顔で男女関係なく周りを虜にしてきた牛尾だ。 
今だって学校や部活の中であの笑顔につられている奴が何人いるか……。


昔と変わらない牛尾の笑顔に、屑桐は中学の頃の牛尾のモテっぷりを思い出していた。





『そう!あれは忘れも
 しない中学時代!!』




…と、昔を思い出して何か一人で叫んでる屑桐は放っておいて(Ρが無いから)試合の方へ戻りましょう。…お?何やら牛尾君が新しい技で球を打った様子!



これには屑桐氏もビックリである。



思わず「フン、牛尾が入院したのはデマだったか?」とかなんとか言っちゃってます。



心の声はどうなっているのでしょうね…‥?









(牛尾〜!心配してたん
 だぞ!!いつの間にか
 新しい打法まで…。
 フッ、流石はオレの
 恋人だ!!!〈強調〉)








 こ〜の、照れ屋さんの
 意地っ張り〜!! 



でもせめて、恋人じゃなくてライバル位にしとけyo☆



…とまぁ、牛尾くんに惚れ直した所にトラブル発生。




 「蛇神く〜〜ん!!





 …え!?蛇神くん??





 再び屑桐氏の表情が、
 もの凄い勢いで引き
 つりました。  
 
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