Stardust Knight
□プロローグ
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「ダメだ……このままでは、私達は滅んでしまう……」
「何て、不便なのでしょうね。マナ無しでは生きられないなんて」
「カリオン……私は、大いなる実りを手に入れる」
「あの星へ行くのね?」
「ああ、以前から計画しているしな……」
「……わかったわ」
私はデリス・カーラーンの統括者……その名に相応する使命を今、与えられた。
今、周囲には私をあの星……大いなる実りが存在する星へ送る者達がいる。
「いいの? 護衛無しで。……せめて、彼女だけでも一緒に……」
「いや、いい。ただ大いなる実りを持ってくるだけだ……私だけでも十分役目は果たせる」
それに……彼女を危険な目に会わせたくない。
私の“恩人”であるから……
そうして、床に描かれた魔方陣の中心に立った。
カリオンや、他の術者達が空間転移術を唱えていく。
そして、身体がフワリと宙に浮かぶ。
刹那、激しい閃光が身を包んだ。
しかし、信じられない光景を目にしてしまった。
視界が白に塗り潰されていく中、一瞬だけ見えたのだ。
……カリオンが倒れる瞬間を―――