★特設部屋(仮)★
□■海ニオツル記憶■
2ページ/8ページ
★★Shinn Side★★
「……僕も此処へは,初めてだから――」
その寂しげな菫色の瞳の先にあるのは,何なんだろう。
儚い笑顔に胸が締め付けられる。
たった1度だけの出会い。
もう会うこともないだろう。
思い出の中,1番綺麗な場所にしまっておこうと思った。
【0】
「――やっぱり,レイも連れて来ればよかった」
浜辺に,たたずむ少年が1人。
やや癖っ毛気味な黒い髪を,潮風にさらして。
血のような真紅の瞳は,同じ色の瞳をした少女のことを思い,物憂げに細められる。
自分になついてくれた,守ることの出来なかった少女。
1人で海を見ていると,どうしてもそのことが思い出される。
「――帰ろう」
此処にいても,暗い気持ちになるだけだ。
引き返そうとして――。
「……?」
何か,ちょっと丸太のようなものが打ち上げられているのに気付いた。
って。
人じゃないか!!
丸太だなんて思ってごめんなさい……っ!
少年シンは,慌てて駆け寄った。
真っ黒くて,何かベルトとかごちゃごちゃ付いてる服。サブカラーは赤。水を含んでいるせいで,少し重々しかった。
髪の毛はチョコレート色で,マユのと似てると思った。
うつぶせてるから,顔までは見えない。
「……死んでる……?」
恐る恐るしゃがんで様子を伺ってみる。軽く肩をたたいてみる。反応がない。
でも,死んでいるにしては,怪我はしているものの綺麗な体。まだ,助かるかもしれない。
だとしたら,えーと……そう,心肺蘇生しなきゃ。
こんな,いかにも息苦しそうな服……すぐに緩めてあげないと。
じゃなくて!そっちも大事だけど,まず,気道の確保だ!
「失礼します……」
聞こえていないだろうけど,一応声だけかけてみて。
その身体に触れて,見た目よりも華奢だったことに驚く。肌の冷たさにも。
手首を取って脈の確認。冷え切った体温で想像は付いていたが,やはり脈はなかった。心臓が止まってから,どのくらいたったのだろう?
体に負担をかけないように,注意深く反転させる。
水気を含んだ長めの前髪がぱらりとこぼれて,見えた顔に,言葉をなくす。
「……!!」
(続くよ。)
自分,シン視点担当です。
普通に書いてて恥ずかしかったです。
助けて下さい!!
でも,何だか今回は妙に筆が進んじゃってルーズリーフ4枚分です。怖っ。
こんなんでよかったですか??
シン君,キラを発見。
此処でツッコんではいけない所。
@シンとステラ,瞳の色(微妙に違う)。
Aフリーダムの残骸(流れ着いてる筈)。
Bパイロットスーツ(着てただろぉっ!?)。
等。
その他疑問に思っても,出来るコトならそっとして置いてやって下さい。