□『充分』
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「お馬鹿――――――――――――!!」

 そんな声と共に,寝室に入って来た人物によってお空の星とされてしまったシン。あわれ。

 あっけに取られていたキラは,我に返って侵入者の名を呼ぶ。

ミ,ミリィ!?何でここに!?

 そう。部屋に入って来るなり有無を言わさずスクリューアッパーをかましたのは,キラの親友・ミリィだったのだ。

「お義姉ちゃん……」

 事態を把握出来ていないキラに,開け放たれたドアの方から声がかけられる。

 シンの妹にして,アスカ夫婦と寝食を共にするマユ・アスカ。

 亜麻色の髪に菫色の瞳で,キラとよく似た容姿のため度々2人の子どもと間違えられたりする。

 何で新婚生活に子連れ(?)だよ!とツッコみたい所だが,それはシンの強い要望によるもので。

 本人曰く「両手に花v v」だそうな(ぉーい)

 シン・アスカ,自他共に認めるシスコンである。

 で,当のマユちゃんは「だと思った」。

 義姉の地位を手に入れたキラは「いいよマユちゃん可愛いし」。

 てな感じに,丸く収まっちゃってるからどうしようもない。

 話を戻すと,そのマユちゃんは目をこすりながらベッドの上のキラを見上げていて。

「みー姉ちゃんが来てたの。お通ししてよかったよね……?」

 そうしてふわゎわ……と欠伸をする。腕にはふわふわなウサギの縫いぐるみ。足には同じくふわふわスリッパ(シンの趣味)。

 みー姉ちゃん,と呼ばれたミリアリアは,そういうことよ☆とウィンクする。

 そこへ,早くも復活したシンが帰還してきた。

何すんだよ――!!て言うか誰が馬鹿だ!

アンタなんて馬鹿の塊でしょぉー!?このシスコン面喰いっ!!

 クロスカウンター炸裂。

 パチパチと拍手するマユ。

「ちょ……ちょっと2人共……ι」

 おろおろと事態を見守るキラ。

「いーじゃん,可愛いんだから!!」

 ↑シン,開き直ってます。

「そ……そんな,人前で……///」

 ↑照れないで下さい。

「お兄ちゃんの判断基準ていつもそこだよねー―」

 ↑妹,既に慣れちゃってます。

「アンタって子はぁーー〜ー……」

 大きく溜め息をつくミリアリア。

妊婦さんに無理な運動させちゃダメじゃない!保父さんならその位分かるでしょー―!?

 そう。キラは妊娠していた。て言うか既に3ヶ月。

 まぁ,1つ屋根の下にマユがいるにも関わらず,シンがほぼ・毎日押し倒したりしてるわけだから(コラコラ)無理もない話だ。

「てか,私だったらアンタみたいな人にはお守りして欲しくないわぁー〜ー」

 しみじみ言うミリィ。信じられないことに,さっきミリィの言った通りシンは幼稚園の先生だったりする。

「そんなことないよ。お兄ちゃん,子どもには優しいもん」

 此処で,妹マユのフォローが入る。シンが担当しているのはマユの幼稚園だ。

「単にお子様同士気が合うだけでしょ」

 ……身も蓋もないです,ミリィさん。





(まだ続くんです,1。)
☆予告通りというか全然進んでな〜い(謝)。

☆ミリアリア登場v好きなキャラは多少無理矢理でも出してしまう私。若干口が悪いのは気にせずに。
喧嘩する程仲がいい。喧嘩友達ってヤツですよ。
☆マユちゃんも出ちゃった。ぇ?死んでないですよ。何か文句でも(ゎ)?
家族4人暮らしだったのを,シンが家を出た後にマユまで連れて行っちゃったっていう設定。両親も既にシン君の性癖(シスコン)には諦め入ってます。寛大なご両親です。
☆自覚済みのシスコン・シン。どうしようもないです。
妊婦さんを押し倒す男シン。最低です(ぇ)。
シンが何で保父なんかやってるかっていうのは,ぼちぼち書く予定(さっさとしろ)。
まぁ,私の親が幼稚園の先生だったっつーのが1番の理由だけど(笑)?
☆……あー……レイですか?出ますってば。ちゃんと書きますよ!!忘れてないでーす!!
1つ言うなら,人様の家に朝っぱらからお邪魔するような方ではないってコトで(ぇー)。

……ダメ?

☆次回こそ,シンとミリィを出勤させます(笑)!!
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