明
□☆『ご利用は計画的に(仮)』
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『ご利用は計画的に(仮)』
〜アスVSシン(アスシンじゃねぇよと微妙に主張)〜
★ROUND1★出会は肉球ジャンピング★
しとしとぴっちゃんしとぴっちゃん。
(♪だ〜いごろう〜だいごろぅ〜♪←幻聴)
あんまひどかないけど何となく傘は差したいな,とかくらいには思ったりする,そんな降雨。
ふと電信柱の根元に目がいくと,見慣れぬ段ボールが置いてあるのに気付いた。
「……」
両者に流れる沈黙。
両者。
段ボールに気付いた少年・アスランの他にも誰かいるとしたら,段ボールの中身以外ない。
♪どうする〜アイフル〜♪
そんなBGMがよぎった気がした。
段ボールからこちらを見上げる潤んだ瞳は真紅。びしょびしょに濡れた毛並みは艶(つや)の増した漆黒。
捨て犬は,物言わぬ瞳で何かを訴えていた。
暫しの沈黙の後(のち)。
アスランはそのままなかったことにして立ち去った。
「……無視すんなやボケぇー〜ー!!」
間髪入れずに後頭部に衝撃(+時間差攻撃で激痛)が走った。
スタッ!チャプン!という効果音も,一瞬遅れて背後から聞こえてくる。
アスランは痛む頭をさすりつつ,ゆっくり振り返る。
そこには腕組みをして偉そうにこちらを見上げている,2足歩行の犬が立っていた。
「……痛いじゃないか」
アスランは取り敢えず,生意気そうな小犬にたった今の暴挙に対する文句を言ってみた。
「この場合の反応はそうじゃないだろ!まずは俺が喋ってるコトにツッコめよ!!」
「嫌だ。面倒臭い」
「うゎムカつく。いいからさっさと拾っていけよ!俺が可愛そうだろ!」
本当に生意気だった。
この際,犬が喋っていることはどうでもいい(のか?)。一刻も早くお家に帰りたかった。
「俺には関係ない」
「それでも人間かよお前!癒されたくないのか!?こんな胸キュンペットが放置されてて保護欲かき立てられないのか!?か弱い動物を見捨てていって良心は微塵(みじん)も痛まないのかよ!!」
(も〜ちょい続く。)
どもです!
サイト内のどっかその辺に設置しているweb拍手の,お礼用に投入していたSSです。
この度続編を新たに投入しましたので,第1話(?)であるコレを文芸部に移しました。
割と好意的(?)に受け取って貰えたらしく,嬉しい限りです♪
シンは絶対犬属性(主張)!!