ハンへ部屋

□君はこの輪で掴まえていたい。
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寝ぼけ眼を擦りながら、カーテンを引く。目の前には一夜にして変わり果てた純白な街並みが広がっていて、その白さとガラス越しに伝わる冷気が、僕を一気に目覚ませた。



初雪。それは韓国では大きな意味を持つことを、短くない韓国での生活で僕も知っていた。初雪の日に、愛しい人とデートすると2人の絆は永遠になるという、ロマンチックな言い伝え。



クリスマスである今日に降るこの雪は、沢山の恋人達を永遠にするんだろう。



隣で子供みたいに可愛らしく小さくなって眠るドンヘを起こすのは、少し躊躇われたけど、今日は2人で過ごす初めてのクリスマス。ドンヘが観たがっていた映画の前売り券も買ってあるし、すこし奮発してウェスティンチョーズンのディナーも予約したし、ヒチョルヒョンから綺麗なイルミネーションが見えるスポットも教えてもらった。



今日という1日は、僕自身は勿論、ドンヘにとっても特別で、1分1秒が煌めく瞬間にしたいから、僕はベットに戻ってブランケット越しに、ドンヘを抱きしめた。




『ん…ハンギョン…ヒョン?』



『ドンヘ起きて下さい。出掛けましょう?』



まだ眠そうだったドンヘも雪が降っていることを伝えると、ガバッと飛び起きて支度を始めた。本当に、まるで子供のような君。
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