禁断短編小説

□my start
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ふと我にかえり、急いで花屋まで駆けつける。その間にも彼女を見逃すまいと目で追いかけながら。




しかし黒いバンが花屋を通過した瞬間、彼女もまた忽然と姿を消してしまった。俺はバンを追いかけたが、次第に離れていく距離に阻まれた。





もう二度と逢えないかもしれない、そう思うとなぜだかチリッ……と胸が痛んだ。一目惚れなんて馬鹿げてる、と友達の恋愛話を笑っていた俺が、どうしたことだろう。





どこの誰か、名前すら知らない彼女に、もう逢いたくてたまらなくなってしまった。
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