土×榎novelA

□Love likes car crash
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「入るぞー」

ノックと言う礼儀を未だに覚えていないのかどうでもいいと思っているのか(たぶん後者の)彼が扉を開いたとき、丁度シャツを床に脱ぎ捨てたところだった。
まだ時刻はそろそろ昼に差し掛かろうとしてるのに、午前中ずっと執務室に篭って薬品を弄ったりして少し汚してしまい軽く着替えを済ませ。
さて昼飯だと思ってたから、当然彼の訪問などまるで想定してなかった。
でも、想定はしていなかったものの別に驚きはしなかった。
一緒に食べようって声を掛け合うのも今では普通みたいになってて、それがちょっと怖い。まあ嬉しさのほうが半分以上を占めているんだけど。
それより、幾らただの食事の誘いだとしても、ちゃんとノックくらいして欲しい。一応じゃなくてもココ総裁室だからね。
まあどうせ言っても素直に聞いてくれるような人じゃないし。考えるだけ無駄な気がしてきた。

自分がそんなことを思っている間、いつもなら直ぐに入ってきて我が物顔でソファーにドカっと大手を伸ばして座る人が、
扉を開いたそのままの形で、こちらを見ながらカチンと石のように固まっていた。若干目を大きく開いている。

…まぁ、察しはつくけど。

パチッと瞬きして彼が自ら呪縛を解放してつかつかとこちらへ向かってくる。
そして目の前のスレスレでピタリと止まった。

「おい…」

「ん?」

でもって、裸の上半身をガバッと捕まれる。痛い。
っていうか寒い。早く羽織りたいんだけど。

「テメ、なんつーカッコしてんだよ!いくら部屋の中っても無防備だろ!襲われたらどうすんだバカ!!」

どこまで本気なんだかわからない口調で責められても困る。
こんな真っ昼間に堂々と扉から刺客が襲って来るとは思えないし、
真っ昼間から私の裸を見てどうかしようなどと思う人は、今目の前にいる軍師様くらいなものだからね。
あーハイハイって聞き流し、なんとか手を離してもらい。やっと替えのシャツに袖を通す。
横からそれをガン見している彼は無視しよ。無視。
いまは目を合わせたくない。

「堂々と乳首なんか晒してンじゃねぇよ。そういうのは夜の楽しみに取っとけよ。アンタ、肌白いから乳首がよく映えr」

「君さ、乳首って言いたいだけだよね」

「はぁ!?テメェ破廉恥か!」

破廉恥はどっちかな、このセクハラ軍師が。

「なに男の乳首くらいで騒いでんの?それに、今さら君に喚かれたって船の中とか学問所の寮とかさんざん人前で着替えたりしてたからね」

「マジでか、あり得ねぇ」

「なんで。君だって似たようなもんでしょうが。いつも回りに男しか居ないんだから」

「いいや、俺ァ風呂以外は極力男の前じゃ脱がねぇ。脱ぐときゃ女の前だ」

「ああベットの中とかね☆(ノリ突っ込み)って、なにその訳のわからないポリシー。だいたい男の乳首なんて飾りみたいなモンじゃん。女と違って意味があるわけじゃないし」

「へぇーそーかよ。そのクセに、いつもしゃぶられて喜んでる奴はどこのどいつだ」

「うっさい。破廉恥め」

「そんなことより、今日の昼飯もホッケだとよ。そろそろ食い飽きねぇか?予算見直して他のもんにしねぇ?」

さんざん喚いて大事そうに言った私の乳首をもう「そんなこと」で片付けるこの男の思考回路は、本当わけがわからない。

そんなことより、さっさと昼飯食べちゃおうっと。







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もうわけがわからないし。コレHPに移すまでのモノかもわからない(笑)
ちょっと(これが?)2人に乳首って連呼させてみたかっただけです。
はい、破廉恥なのは私です。





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