箱館他CP
□aphrodisiac
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「なぁ、タロさん…ソレ、何?」
男同士とは、男女と少々勝手が違うし。何かと面倒で、色々と特殊で、とても酔狂で、
自然の理に反した事この上無いのだが、
それ故に、それでも相手を想う精神の強さが、要になるのだと僕は思う。
だから、年下で上司で僕のその念友である男が
いつもの潤滑油では無く。見慣れ無い小瓶を手にして寝台に上がって来た事が、些か気にかかる
寝台で上半身だけ起こして見ている僕を余所に、相手は自らの手に小瓶をひっくり返し。
何やらトロトロした液体が細長い指をした掌を伝う
「これは、滋養強壮や性機能の持続力及び強化促進作用のある、」
「ちょっ、待て!!」
今にも僕の尻にその液体を塗り込ませようと伸びて来た腕を咄嗟に掴んだ
男はまるで心外だとでも言う不満気な面持ちで僕を見る
「ソレ、媚薬だろ!?」
「ええ、間欠に言えば」
クスリ、鼻に掛かった媚笑。
ああ、コイツ…本気か。
そんなモノ、興味本意で使いたいなら自分で試せばいいだろ。
こんなモノ使わずとも既に身を赦している筈の僕の意思を無視したいのか。
とか、言いたい野次も罵倒も山程あるが
「依存性や副作用は無いので、ご心配無く」
言うや否や、荒く唇を塞がれ。
強引に舌で咥内を暴れながら、早々と胎に指が入って来た
「ンン゙……んぅ、ッ!」
ヌルヌルな感触は何度経験しようが慣れる事が無く。そして、いつもより水音が派手な気がする。
その耳に響く音が次第に遠退いていく間際
明日の朝は起きられるだろうか。
本多に手荒く叩き起こされては堪ったモノじゃないな
とか、そんな別な男の事を考える僕は、薄情者だろうか
終
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