文章♭

□空色サイダー
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「ただいまー…っと、あれ?」

学校から帰ってくると、玄関に家族のものではない靴があった。

(母さんの客かな?…でも、なんか見覚えあるような…?)

疑問を感じながらも階段を上がり、自室の扉を開ける。

「ただいまー」

「おかえり、沢田」

「ツナ、遅かったじゃねーか」

…………。

あ れ ?

「な、な、なんでヒバリさんがここにッ!?」

「なに、いちゃいけないの?」

「いやッ!そんなことないですむしろ嬉しいですけど!」

「落ち着けツナ。俺達は『第一回 群れを咬み殺す効率の良い方法会議』を開いてたんだぞ」

「ええー!?なにその物騒な会議!!」

部屋の主がいないうちに、なんとも恐ろしい会議が開かれていた!

予想外の展開に驚いていると、開いていた窓から小鳥が入ってきて、リボーンの頭に止まった。

「……わかった。感謝するぞ」

リボーンの言葉を聞いて、小鳥は来たときと同じように飛び去っていった。

「俺はちょっと出てくる。会議の続きは二人でしろ」

「えっ、ちょ、リボーンっ」

「いってらっしゃい、赤ん坊」

あくまでペースを崩さない雲雀に、慌てていたのが馬鹿らしくなってきた。
とりあえずテーブルの前に座り、置いてあった炭酸水を一口飲んだ。
(…飲み物飲んで落ち着こうと思ったけど、炭酸じゃ落ち着かないな…)(てか、誰が用意したんだろ?)

「で、沢田。君はどう思う?」

「どう…って?」

「だから、群れを咬み殺す効率の良い方法、だよ」

「あー……」

非常に返答に困る質問だ。下手に返せば彼は実行しに行くだろう。もしくは自分に凶器が振り下ろされるに違いない。
(そんなこと言われても。俺はヒバリさんの言う群れ、を咬み殺したことなんてないし。
…というか。俺はこんな『会議』より)

「…そんなことより、俺はヒバリさんといちゃいちゃしたい、です」

思わず口に出してしまって後悔。降ってくるのは罵詈雑言か、トンファーか?

しかし予想に反して。綺麗な唇が弧を描く。

「…その言葉を待ってたよ」



END
(だってそのために、赤ん坊に協力してもらったんだからね)





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