文章♯
□夢を見るのは自由だけれど
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※ノボリさんは真面目さをどこかに置き忘れてきたようです。
そういえば、とモグリューにブラシをかけてやりながら、わたくしは考えました。
ポケモンにはいろいろな性格・個性がありますよね。たとえばこのモグリューはやんちゃで食べるのが大好き。わたくしのシャンデラは控えめですがちょっぴり見栄っ張り。クダリのデンチュラは少しイタズラ好きな頑張り屋。
クダリ。そう、クダリです。わたくしは考えたのです。
もしクダリがポケモンなら、いろいろなタイプのクダリが存在することになります。素直なクダリ。きまぐれなクダリ。無邪気なクダリ。控えめなクダリ?…それはちょっと想像出来ませんが。
何が言いたいかと申しますと、そんなにさまざまなクダリがいるなら、どのクダリが一番かわいらしいでしょうか、ということなのです。ああ、もちろんわたくしのクダリはいつ何時でもかわいらしいですよ。たとえば、の話でございます。
そうですね、意地っ張りで負けず嫌いなクダリも良いですし、臆病なクダリや照れ屋なクダリも良いでしょう。生意気なクダリというのもそれはそれで素敵です。
ですが、その中でわたくしが一番ときめきを覚えるのは、ちょっぴり強情だけれど寂しがりなクダリ、なのでございます!
“寂しくない”などと言いながらもわたくしの服を掴んで離さない。ああ、そんなかわいいことをされてしまったら、わたくし、頭頂部が禿げてしまいます!
「痛っ」
おや、モグリューに噛みつかれてしまいました。軽くだったので然程の痛みではなかったのですが、驚きでつい声が。
どうしたのでしょう、少し痛くしてしまったでしょうか?
しかし、わたくしを見るモグリューが訴えるのは、怒りではなく、何と言いますか、何かを教えようとしているよう、な…?
「ねえノボリ。ぼくは怒ったほうがいいの、悲しんだほうがいいの?」
!!
顔をあげた先には、何とも言えない表情でわたくしを見る、クダリの姿。何ということでしょう、わたくしの拙い妄想が、口に出てしまっていたなんて!
その晩、わたくしは寝室に入れてもらえず、リビングでひとり寂しく一夜を過ごす羽目になってしまったのでございました。
(今のぼくじゃ、不満?)
(!! 滅相もない!大満足でございますよ!!)
((えっと…いじっぱり?)嬉しくないよ、この駄犬!)
(あふん! そ、それは何か違いますよ、クダリ…)
((じゃあなんで嬉しそうなんだろう…))
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ノボリが残念なことになってしまって、全国のファンの皆さますみません/(^o^)\
結論:クダリなら何でもいいんだと思うよ。
あ、ポケモンたちの性格やらは捏造ですのでお気になさらず。
Black