□猫になりたい。
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「ちょーだいちょーだい!ご褒美ちょーだいっ!」

「はぁ…うるさいですよ」


鬼眼の狂の居場所がわかった、と彼女は大はしゃぎで帰って来た。
大手柄であったが、少なからず褒めてやるとさらに騒ぐ結果となった。




「少しはしとやかさを身につけたらどうですか?」

「アキラだから、甘えてるんだよ?」



何を言ってるんだ。
よく平気でそんなことが言える…しかも本気だ。

へらへら笑う。
冗談に見せかけて、
いつも本気なのだ。彼女は。



「ねえ…ちょうだいよ…」

ふと小さくなった声に、妥協が生まれる。

いや、すでに。
事は決定していた。





「そんなに、欲しいですか?」


そう声をかけると、

嬉しそうな顔をした。

「…うん!ちょー欲しい!」

相変わらず素直な返事に、微かに口元が緩む。




「…あげますよ」

そっと近づき、意外にも華奢な肩を引きよせる。



「へっ…」

「ご褒美、です」


まぬけなその愛しい口を塞いだ。







アキラはそれはそれは優しいくちづけをくれた。



「クス。耳まで真っ赤ですよ?」

「…っ、!…、」


あたしは、
抵抗さえできない。



「さ、行きましょうか」


それはアキラが意地悪で、

それはアキラが優しすぎるから。


クスクス笑う。
いつもそうなのだ。彼は。

(このままついてっちゃうよ?)



されるがままの、


あなたの猫になりたい。











久しぶりです〜><すみません!
旅籠・たけやを探す前くらいですか
どうでもいいけど
甘くしたつもりです…orz
(20080929)

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