Νοvёl
□傍観者
1ページ/4ページ
ホント、世の中バカばっか。
昔ほどじゃないケド
今でもたま〜に思っちゃったりするんだよね。
でもさぁ〜
最近僕の中で
その『バカ』にインプットされてきたのが
光なんだよね〜
「あ!馨!ハルヒがいたぞっ!」
朝登校すると、光は必ずと言って良い程に、最初にハルヒを探す。
「うん。話しかけてきなよ光。」
「おう!馨も行こーよ!」
光はハルヒへの気持ちを自覚してから、ハルヒと2人っきりは苦手になったみたい。
でも、ここは心を鬼にする僕。
僕は首を横に振って、光の肩を叩いた。
「僕は遠慮しとくよ。まず光は、二人に馴れなきゃね〜?」
僕は、にっと笑ってみせる。
「うっ…わ、分かった…」
光はギクシャクしながらも、ハルヒに近づいていって、何とか話してるみたい。
ハルヒは殿と付き合ってるけど、僕はかんけーないと思うんだよね。
だって、まだ光がハルヒを好きなら、陰ながら応援するのが弟じゃない?
僕はその光の微笑ましい行動に、ついつい笑ってしまう。
光は、ハルヒに関してはスッゴいバカになる。
子供みたいに、ハルヒを見つけると笑顔になる。
ほーんと、バカになっちゃってさ。
まぁ、僕も光に関してはバカになるけど、それは今は置いとこうかな。
でも光には、最大の難関がある。
「ハールヒー!アーンド光馨〜!」
ちょうど、その難関がやってきた。
ハルヒは光に向けていた視線を殿に向けて、顔を少し赤らめ始めた。