Swёеt


理性
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「環先輩、早いですね。まだ約束の一時間前ですよ?」



ハルヒも驚いた様子で俺を見る。



「あ…あぁ!だって、ずっとこの日が楽しみだったから、早く来ちゃったんだ。」



危ない危ない…

危うくハルヒの可愛さにあてられて、倒れるところだった。

何より、今日のハルヒは


‥‥す、スカートをはいている!


ハルヒのスカートはチェック柄のシンプルなものだけど、上に着ている服の柄に、とてもよく似合っている。

ハルヒのスカート姿は、今まで一・二度見たことはあるが、久しぶりのデートのせいか、とても可愛く見える!



「だからって一時間も前から、自分のことをここで待つつもりだったんですか?」


「う、うん。」



ハルヒは口に手を当てて、クスクスと笑っている。

そんな動作一つも愛おしくて…



「は、ハルヒは何でこんな早くに?」



俺は照れ隠しに、顔を背けながらハルヒに聞いた。



「‥‥自分も、何だか落ち着かなくて早く来ちゃいました。」


「えっ」



俺はまたもや驚いて、照れ隠しに背けていた顔を、またハルヒに向ける。



「すいません。何だか矛盾してますね。
でも…自分も、楽しみでしたから。」



そう言って、恥ずかしそうに頬を染めてはにかむハルヒが、どうしようもなく可愛く思えた。



「〜〜っ、ハルヒっ!」


「わっ!」



俺は衝動的に、ハルヒに抱きついた。

でもすぐに密着していた体を、ハルヒにはがされてしまった。



「環先輩!ここ公園ですよっ!」


「俺たち以外に、人いないのに?」


「それでも外は嫌です!」



頬を染めて、上目使いで睨んでくるハルヒの表情は、俺にとっては逆効果なんだけど…

そんなことを言ったら、間違いなくハルヒは怒るだろうから、ここはグッと我慢!







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