Swёеt
□一生一緒
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第一、誰と誰の結婚なのか…
とっ、とにかく…あの女の人に聞いてみよう。
俺は髪を少し整えた後、洗面所を出た。
寝室に行くと、そこでさっきの人が、俺のベッドの上に二着のスーツを並べて、見比べていた。
‥‥なんだか、可愛らしいなぁ
その真剣にスーツを見比べている様子が、なんとも可愛らしく見えて、俺は自然と笑ってしまっていた。
笑ってしまったことで、彼女は俺が居たことに気づいたので、俺は焦ってしまった。
「あっ、すいません!笑うつもりは…」
俺がそう言うと、その人はくすっと可笑しそうに笑って
「何で敬語なんですか?」
と言った。
つまり…俺はこの人に対して、普段から敬語を使っていないということ。
俺はこの人と、一体どういう関係なんだ??
「えっ…あ…はは。」
俺はとりあえず、笑ってごまかした。
その人は、少し困ったように言った。
「すいません。この二着のどちらがいいか迷ってしまって…。まだ決まらないんです。」
そう言うと、彼女はまたうーんと悩み出した。
俺は、そんな彼女を見てまた笑ってしまった。
「‥‥これ、俺の服を選んでるんだよね?」
「? はい。」
「だったら…俺は、こっちの白がいいな。」
俺が笑ってそう言うと、彼女は、嬉しそうに笑って言った。
「自分も、それがいいと思っていたんです!」
―どっきゅん!!―
俺はその笑顔に…
不覚にも、射抜かれてしまった。
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