水下
□牛乳3リットル
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#「牛乳3リットル」
「ほんまごめんなー。金ちゃん一度走ったら止まらんのや。」
すまなそうに、子供をあやす様に、あの人は俺に話しかけてくる。
「別に、気にしてないから。」
そんなアンタにワザと、生意気に素っ気なく応えた。
だけどアンタは大人みたいに、笑って「心広いなー。」なんて言って俺の頭を撫でる。
余裕とか、そんな事全然気にしてないくせに、そんな風になるアンタに凄く腹がたって、
アンタに簡単に頭を撫でられてしまう自分の身長にもっと腹が立つ。
身長なんて気にした事なくて、(まあ、先輩におチビとか言われるのがむかついたりするけど。)むしろ、俺よりも身長とかでかい奴を倒すのとか面白いと思ってたし。
でも、この身長の所為であの人に子供あつかいされたり認めてもらえないのが、凄く悔しい。
だから、少しだけ、いつもより多く牛乳を飲む。
いつかアンタなんか追い越せる様に。
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