高杉クリニック企画小説
□ヘアピンの時代です!
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P.N.ハルキさんからのお悩み
★配役
副長室住人→土方先生
不法侵入者→管理人
――ここは、江戸の副長室――
『はぁ…土方先生どうしましょう』
『お前がどうしましょうだよ、何屯所に勝手に侵入してんだよ』
『まぁまぁ土方さん、私と土方さんの仲じゃないですか』
『逮捕する』
『いやいやいやすいませんでした。勝手に入ったのは悪いです謝りますから!!私の相談を聞いて下さいよ』
『はぁ…わっーたよ、何だ?相談って』
『双子の見分け方についてなんですがね』
『双子ォ?』
『ほらよく漫画であるじゃないですか!ドッペルゲンガーかっていうくらい似てる双子さん』
『いるけど…それがどうした』
『見分け方とかないスかねぇ』
『気合いで覚えろ』
『土方さんは私の記憶力を何だとお思いですか!私の記憶力は皆無と言って良いほどないんですよ!!』
『自慢するな逮捕するぞ』
『職権乱用!!』
『とにかく…何で急に双子を見分けたいなんて…』
『………実は今度双子の赤ちゃんが産まれるんです』
『え、お前想像妊娠したの!!?』
『なんで想像って決め付けてんだコノヤロー…違いますよ。いとこのつい最近結婚した人がです!産まれてくる双子ちゃん…見分けたいじゃないですか』
『確かになぁ…』
『どうすれば良いですかねェ…』
『……いつも同じものを身に付けておくのはどうが?』
『いつも同じもの?』
『あぁ、例えばAの子には赤いバッチ、Bの子には青いバッチとかな』
『今時バッチって…』
『逮捕だ』
『すいません何かすいませんすいません…』
『まぁ今時バッチってのもなァ…』
『自分の意見簡単にくつがえしやがったよコノヤロー』
『何だとコラ』
『いえ!バッチに変わる何かありますかね』
『そーだなァー…ヘアピンとかどうだ』
『ヘアピンですかー?ハルキさんの相談では妹さん達ですけど男の双子はどうやって見分けたら良いんですか?』
『気合いだ』
『気合い…ですか』
『男なんて成長したらそれなりに顔が変わる』
『……そんなもんですかねぇ…』
『あぁ、そんなもんだ』
『これ解決になってますかねー?』
『6:4でアウトだな』
ヘアピンの時代です!
ハルキ様、相談ありがとうございました
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