謡
□秋風
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窓を開けると流れ込む
秋の匂い
九月も半ばを過ぎたが
まだまだ暑い
結上げた娘の髪を
秋風が揺らした
やさしく、やさしく
さわさわと
強い日差しに目を細め
振り返った時の事だった
生まれてから切っていない長い髪
成長の証のそれは
風を受ける度に揺れる
ゆらゆら、ゆらゆら
ふわふわ、ふわふわ
いつまでもこのまま
眺めていたい
大切な君と
大好きな君と
いつまでもこのまま
笑っていたい
時を止めてでも
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